1930年代というと、大戦に入る直前ぐらい・・・これでも海外ではアンティークではなくヴィンテージということになるんですね。
フレームウェアには、湯煎ができるダブルボイラー、スキレット、ソースパン、パーコレーター、正式名称は分かりませんが、ゆで卵を茹でる用の鍋?(正確には落としたまご、ポーチドエッグのようです)などもあったようで、かなり専門的な知識がないと正確に把握するのは難しいかと思います。
ここでは、パーコレーター以外のフレームェアについて、簡単にまとめておきます。
写真のスキレットは、調理後そのままハンドルを外してテーブルへ。
とても、合理的な考え方で、ハンドルの造りもシンプルそのもの。
ハンドルの丸い部分を下に押し込めば、かちゃっと外れます。
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使い方の詳細は、こちらの記事に書いています。
ガラス調理器具のコツをビジョンから学ぶ
フレームウェアのハンドルについて
とにかくたくさんのバリエーションがあるようですが、ハンドルも例外ではないようです。スキレットのハンドルは、ふたつともステンレスのもの。
これは、比較的新しい部類のものになるのでしょうか・・・?
恐らくスチール製と思う、黒い塗装のもの、ガラス製のものなどもよく見かけます。
ハンドルの脱着に使用する丸い部分にガラスの玉が入ったものと、入っていないものが存在しているようで、黒いハンドルのものにガラスが入っているのをよく見かけます。
ステンレスのものにも入っていたようですが、当時のカタログなどを見るとガラスが入っていないようにも見える絵もあるので、ステンレスのものには、ガラスがはいっていなかったものも存在していたようです。
フレームウェアのハンドルは、ほとんどのものが共用できるようになっているようです。
今の製品はモデルチェンジをすると、今まで持っていたものが急に使えなくなってしまうことも珍しいことではありませんが、そのあたり、ユーザーにとってとてもありがたいことだったと思います。
また、パーツ単体での販売もかなり充実していたようで、当時アメリカのキッチンで、広く愛用されていたことが感じられますね。
そんなこともあってか、購入の時にオリジナルということにはあまりとらわれない方がいいようです。
海外のアンティークショップさんやオークションを覗いていると、かなり部品の組み合わせがまちまちな感じで、戦前に製造されていたとされるガラスのケトルに、パーコレーターのパーツを組み合わせているものなどもあったりします。
※純正であったかどうか、まったく把握できません
パーツだけで購入する機会はまだまだあると思いますので、いろいろな組みあわせで好きなように使う!そんな楽しみ方もありそうです。
レアなウッドやデルファイトのハンドル
金属+ガラスの組み合わせのイメージがあるフレームウェアに、木製のハンドルが存在しています。木製ハンドルのダブルボイラー、パーコレーターを見たことがあるのですが、さすがにスキレットにあったかどうか・・・
日本向け海外ショップさんの説明によると(うっすらとしか覚えていませんが)プロトタイプ的なものだったと解説していたと記憶しています。
もう一方で、こんな説もあります。
戦時下ということで、金属という材質が重要だったのは、日本も、アメリカも同じ。
パイレックスの販売のキャッチフレーズに、エネルギーを無駄にしない便利な調理器具・・・というようなフレーズも入っていたようなので、皆で節約しましょうという意識は、相当高かったと思います。
調理器具もできるだけ金属を使用せずに代用できるものは、代用しましょうということで、この頃の年代のものは、ウッドハンドルのフレームウェアが製造されていた・・・という説です。
ウッドハンドルのものの本体は、初期のものによく見られる、丸みをもった本体のものばかりなので、この説にちょっと納得したりもするのです。
※ブログ『パイレックスパーコレーターのお手入れ』に登場したこともあるストレートハンドルのパーコレーターを最初期のものと説明している場合があるようですが、そよかぜ的にはまだ、2〜3古い型のものがあると思います。
この他、カナダ製と思われる、デルファイトブルーのハンドルをしたフレームウェアも、何度か見かけたことがあります。
調べれば調べるだけ、謎が深まりそうなフレームウェア。
今の時代、フレームウェアは、誰にとっても実用的というわけでもありませんが、青みがかったガラスの美しい表情は、ヴィンテージのパイレックスならでは。
そして、ガラス製ということで、テフロン加工の調理器具のように不純物などの心配がない、調理後、熱が冷めにくいなどメリットもたくさんあります。
慣れが必要だったり不便な部分もありますが、こんな調理器具を使って、卵焼きなんて、ちょっとした贅沢かもしれませんね。
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