パイレックスのフレームウェアシリーズの中で、大好きなアイテムがパーコレーター。
1930年代から30年間ほど製造が続いていたようです。
そんな昔から耐熱ガラスの製品がキッチンで使われていたなんて、当時のキッチンの様子を想像してみるのも楽しいですね。
フレームウェアには、ソースパン、ダブルボイラー、ティーポットなど様々な製品があったようですが、先日購入したパイレックスの本PYREX: The Unauthorized Collector’s Guide (Schiffer Book for Collectors) にも、さまざまな種類の調理器具が紹介されています。
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パイレックスのコーヒー器具類は、ヴィンテージものも、現行品のものも、使い勝手がとてもよく、デザインもすてき。
現行品、ビンテージものともにコーヒーをいれる道具は、パイレックスのお世話になっています。
パイレックスとコーヒー器具との関係はとっても深いようで、CHEMEX、SILEX、Melitta、などのブランドとダブルネームのものも数多く存在しているようです。
その中でもパーコレーターは、やっぱりイチオシ。
ドリップで入れるのと違って、準備さえしてしまえばつきっきりでいなくて済むことと、ぼこぼこっとコーヒーが煮立ってくると部屋中に広がるコーヒーの香ばしいかおりがなんともいえません。
パーツ類のほとんどがガラス製品のため、取り扱いには多少気を遣う事もありますが、実用的に考えてもじゅうぶん楽しめるコーヒー器具です。
コーヒーをいれない時は、ポットや調理器具としても使える!というのもパーコレーターならではの魅力です。
気になるサイズは、4cup、6cup、9cupの三種類。
参考までに容量は、6cupでバンド部分まで(コーヒー豆をセットするバスケット部分が水に浸からない程度)水を入れると1200ccです。
パーコレーターのデザインを見る!
長い間作られていたパーコレーターは、年代によってデザインが様々。バンドがスチールのものや極端に幅が広いもの、ハンドルがプラスチック(ベークライト)のもの、ストレートのハンドルのもの、パーツ類が金属でできているもの・・・
海外のアンティークショップさんを覗いてみると、見た事もないようなパーコレーターと出会う事もあります。
比較的後期に作られたと思われるデザインのものは、本体にメモリが入っているものもあります。
バンドはステンレスなので、サビに強いのも実用的。
実用的にも、パーツを買い足す時にも、後ほど詳しく触れますが、こちらがいちばん安心して使用できるパーコレーターかもしれません。
お勧め度 ☆☆☆☆☆
この他にもガラスハンドルのものがあるので、続けて紹介します。
お手入れ的にはとてもできた造りだと思うパーコレーター
本体に向かってきつめにハンドルがカーブしているデザインのパーコレーター。
こちらのサイズは4cup。
もちろん、6、9cupも存在しています。
このデザインのパーコレーターは、バンド部分が簡単に外せるという構造が特徴的です。
バンド自体は、ステンレスなのでサビにも強いと思われますが、日常的にお手入れをしたい方にはとても便利な構造です。
このモデル以外にもハンドルがまっすぐしたに向かって下りているものもあるようです。
バンド部分はこのような構造になっています。
バンドの端を持ち上げれば、簡単に外す事ができます。
こういった複雑な構造のものは、壊れやすい、傷みやすいというイメージがあり、ゆるみやガタツキがおきないかと心配でしたが、持っているこの個体に関しては、数十年経過しているとは思えないほどがっちりポット部分とハンドル部分を固定しています。
コーヒーを注ぐ時にも、気になるゆるみやガタツキは感じません。
このハンドルのデザインは本体に向かってカーブしているので、少々持ち辛く、男性の手だとハンドルとポットの幅が狭くて握りにくいかもしれません。
せっかく手入れがしやすいのに、ちょっと惜しいな・・・と感じることもあります。
お勧め度 ☆☆☆☆
デザイン的にいちばん好みのパーコレーター
こちらは、かなり初期の頃に作られていたと思われる、ストレートハンドルのパーコレーター。
まっすぐなガラスのハンドルと、蓋の部分のアーチがとても印象的なデザインです。
この他、ほとんど同じデザインのもので、ハンドルの上部にも、蓋の部分と同じようなアーチが付いているものも存在しています。
そちらのデザインのものは、バスケットが金属でできているものがセットになっているのをよくみかけますが、こちらの写真のパーコレーターのバスケットはガラス製です。
デザイン的には、ストレートハンドルのものがいちばんお気に入りなのですが、ハンドルと本体を固定するバンドがスチール製です。
ですから、この部分のサビに気をつける必要があります。
ハンドルの部分の固定はマイナスネジとナット。
このモデルのバンドは、本体部分を固定するものと、ハンドル部分を固定しているものをこのネジで固定しています。
形は違っても、だいたいのパーコレーターは、ボルト(ネジ)を使用して本体とハンドルを固定しているようです。
ハンドル部分を固定しているバンドもサビには気をつける必要がありそうで、デザイン的には大好きなものなのですが、奇麗な状態を保つには多少気を遣う必要がありそうです。
手入れについてはそれほど神経質になる必要はないかもしれませんが、使い心地は知っているパーコレーターの中でも、良いとはいいにくいのが残念です。
いろいろな事を考えると、どうしてもこのデザインが好きになってしまった方や、たまたまお買い得なものを見つけてしまった方向けの様な気がします。
お勧めかと聞かれたら、返事をするのにちょっと間があきそうなモデルです。
お勧め度 ☆
バランスが取れていると思うパーコレーター
こちらは、プラスチック(ベークライト)ハンドルのパーコレーター。
写真のものは9cupになります。
ハンドル部分は、写真だとブラックに見えますが実際はブラウンです。
こちらは、最大の大きさになると思われるパーコレーターなのですが、実用的にはかなりバランスが取れていて持ちやすいと感じます。
トールタイプともいわれているモデルで、若干他のモデルよりポット部分がスリムでその分背が高いようです。
バンドはステンレス製。
実用重視、ハンドルの素材をガラスに拘らなければお勧めできるモデルです。
こちらのハンドル、少し細い気もしなくもないです。
せっかくパイレックスのパーコレーターを選ぶのに、ガラスハンドルではないのが気になるかもしれませんが・・・
個人的には、このデザイン悪くないです。
お勧め度 ☆☆☆☆
プラスチック(ベークライト)ハンドルのものは、このデザイン以外にも、バンドが極端に太くなっているモデルなどにも使用されています。
ただ、どちらのモデルも、国内で探すには苦労しそうです。
海外のショップで購入しました。
パーコレーターの謎?楽しみ??
パイレックスのパーコレーターには、ここで紹介しきれないほどモデルが存在しています。
このデザインのものはこのNo.だと、はっきりと言えるといいのですが、海外のショップさんを見ていると、本体と蓋の組み合わせが違っているように見えたり、中にセットするバスケットのデザインや、 バスケットの蓋の有無など様々。
これは、販売当時から、各パーツを単体で販売していたので、サイズさえあえばいろいろなパーツの組み合わせが可能なのかもしれません。
ここで紹介したプラスチックハンドルのパーコレーターの蓋は、丸い持ち手になっていますが、海外のサイトでアーチ型の持ち手の蓋が使用されているのを見た事もあります。
パーツは、ハンドル、バンド、蓋、ポット本体、バスケットと、細かく販売されていたようなので、 壊れてしまった時、パーツごとに交換が可能なのはとても便利なのですが、どのパーツが共用可能なのか判断できません。
予備に部品を持っていたい方、のちのちそういったパーツを購入したいと考えている方には、もっとも入手しやすいと思われる、比較的に後期に作られていたと思われるモデルを選んだ方が無難。
ある程度ひとまとまりでパーツを購入すれば問題は少ないかもしれませんが、バンド部分などはモデルが違うと使える可能性が低いです。
パーツについては、ほとんど詳しい事を把握できないのですが、今でもこつこつとパーツを集めてひとつのパーコレーターを完成させるなんてことも、楽しいかもしれませんね〜
特に、海外通販に慣れている方でしたら、その可能性が広がります。
金属?orガラス?いる?いらない?
パーコレーターのパーツは、ほとんどがガラス製。
ちょっと繊細なイメージもあり、破損も心配なのですが、ガラス製ならお手入れがしやすいので、あえて金属製のものを探す必要なないような気もします。
確かに、壊れる心配がない金属製のパーツは魅力的な部分もありますが・・・
バスケットの上にかぶせる蓋は、必ず必要という訳でもないようで、この部分がない状態でショップに掲載されているのをよく見かけます。
ストレートハンドルのパーコレーターには、バスケットの蓋が付いていませんでしたけれど、コーヒーをいれるということに関しては特に問題ないようです。
また、バスケット一式としてショップに掲載されていても、蓋がついていない事もしばしば。
オリジナル??購入時の心得
パーコレーターは、各パーツが単体でも入手可能になっているので、どういった組み合わせがオリジナルなのか?
これを把握するのはとても難しいです。
実際、海外のオークションなどをみていると、明らかにおかしい感じの組み合わせのものも見かけることがあります。
サイズが違うように見えるパーツをポットに収めて出品している人もいるようなので、しっかり観察してみてください。
明らかに違っていれば分かりやすいのですが、共用できるものが存在していたら、どれがオリジナルの組み合わせなのか??です。
多少組み合わせが違っていても、それもそれ・・・実用上問題なければよしとしておくしかありません。
海外オークションで購入を検討されている方は、こちらの記事をどうぞ
海外のサイトでオールドパイレックスを探してみる
海外からアンティーク!セカイモンを使ってみる
パイレックスパーコレーターのまとめ
パイレックスのパーコレーターといっても、いろいろなデザインのものが存在しています。
デザインは、個人的な好みに左右されますが、サイズはどれがいいでしょうか・・・
9cupのものは、フルにコーヒーをいれると、女性ではカップに注ぐのが大変です。
毎日続くと腱鞘炎になりそうなほど重いのです。
4cupのものは、こぶりでかわいい感じ。
そのぶん、コーヒーをたっぷり味わいたい方には、ちょっと物足りないかも知れません。
大きいものを使っても、いっぱい作る必要はないので、コーヒーをいれる道具として考えるなら6cup。
そしてパイレックスのパーコレーターの魅力は、アイディア次第でもっと使い道が広がるということ。
アスパラをゆでたり、パスタやトウモロコシ・・・
そのような使い方ができるのは、汚れや臭いを落としやすいガラス製品ならでは。
アメリカのキッチンでは、実際にパーコレーターも、調理器具として使用されていたようで、当時の広告にも幅広い用途をアピールするためにそのような絵が描かれていたようです。
もちろんわざわざそのような事までしなくても、やかん代わりに麦茶!なんて楽しみ方も涼しげでよさそうです。
そんな時にも、大きさには少し余裕を持っておいた方が使いやすいはずです。
パーコレーターでコーヒーをいれるのは難しいように感じますが、2〜3回練習をしてみれば普段通りにコーヒを入れることができるようになります。
本体に目盛りがないモデルは不便だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、不便を感じたことはありません。
毎朝、ぼこぼこっという音を聞きながら、香ばしいコーヒーの香りで一日が始まる。
パーコレーターのある暮らしは、忙しい朝にもコーヒーを楽しむ気持ちの余裕を作ってくれる魅力的なアイテムだと思います。
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